


伊東は、熱海ほど賑やかではないし、店も多くはない。しかし、若干の鄙びた雰囲気と文化の香りのする街だ。そして、下田や熱川といったところよりも近く、JR1本で行けるところが良い。
昨夜は、しらす漬けマグロ丼を頂いたのだが、夕方なのでしらすは茹でたもの。午前中なら、とれたてのしらすが入るとのことで、そのときは生しらすにすべきかもしれない。
翌朝、湯の花通りにある炭火焙煎コーヒーを出すコーヒーショップに入ったのだが、都会と違って時間の流れがゆっくりと感じられる。コーヒーも一際美味しく感じられる。
コーヒーの味がそれほどわかるわけではないのだが、普段じっくりとコーヒーを味わうことをしていなかったことに気付いた。
コーヒーを味わうことなく、一体何を急いでいるのだろう。その瞬間瞬間を味わうことなく、駆り立てられているかのように日々が過ぎていくようだ。
浦島太郎という誰もが知っているおとぎ話は、今の現代人に対する警鐘ではないだろうか。毎日、仕事に追われ、家事に追われ、育児に追われ、気がつけば白髪の老人になっている。
追われる人生ではなく、味わう人生でありたいものだ。

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