
JR東日本のキャンペーンで、キュンパスというかなりお得なチケットを発見、というかJRの駅には大々的に宣伝しているが、今回それを使って東北旅行をしてみようと思い立った。JR東日本管内であれば、新幹線を含めて1日乗り放題で1万円、2日間で18000円で乗り放題という物だ。新幹線や特急の指定席も2日券なら4回まで指定できる。18000円で小田原から東北まで乗り放題ということで、この機会に秋田県の雪の乳頭温泉に行ってみることにした。


小田原から東京は、新幹線はJR東海なので使えない。在来線特急湘南の指定席を確保。これもキュンパスだ。東京から新幹線こまちで一路田沢湖駅へ。青森行きのはやぶさと連結して走行し、盛岡でこまちとはやぶさは切り離され、こまちは秋田方面へと向かう。停車駅は、大宮、仙台、盛岡と少ない。盛岡から切り離されたこまちは、在来線をスピードを落として走行する。したがって、盛岡から田沢湖はそれほど遠くはないが時間はかかる。平日にもかかわらず、満席だったのは驚きだ。それほどインバウンドが多かったようには思えず日本人がほとんどではないかと思った。
田沢湖駅は、新幹線が止まるだけにそれなりの駅舎にはなっている。ここからバスで乳頭温泉に向かう。蟹場温泉行きのバスだ。このバスもほぼ日本人で満席となった。
今回の目当ての乳頭温泉では、バスの終点となる蟹場温泉で、約40分ほどで到着。ここから先は、冬季は道が塞がれていて車が通れず、温泉旅館はあるが、営業停止中だ。



ともかくすごい雪だ。道路の両脇は雪の壁になっている。こぢんまりとした宿に入ると受付があり、入浴料800円を払う。露天風呂は、靴を履いて50メートルほど歩くことになるので、貴重品はロッカーに入れ、リュックは背負ったまま温泉に向かう、露天風呂に向かう狭い小道も両脇は雪の壁で、足元が滑りやすいので注意が必要だ。実は、戻る時には転んでしまった。注意をしていたにもかかわらず。

露天風呂までの道

芥子の湯という露天風呂で、着替えるところは男女別だが、風呂は混浴となっている。来る道途中で湯船が見えるので、男性しか入っていないのが見えていたので、期待することもなく湯船に直行。4人ほど入っていたが、広いので気になる人数ではない。ゆったりと雪を見ながら浸かる。ちょうど良い温度だ。十分に温まったし、堪能したので、内湯に向かうことにした。しっかりと身支度してリュックを背負って、先の細い道を歩いて宿の方に戻る。そのとき転倒したのだ。
内湯は、岩風呂と木の風呂の2つがあるのだが、バスの時間が迫っているので、岩風呂だけ鴉の行水のように素早く味わって、再び服を着てバス停へ。5分くらいしか入っていなかったかも知れない。大曲から来たという男性と少し話をしたのだが、もう行かれるのですか、と驚かれたくらい。


ホテルのロビー

今回の部屋 安い方の部屋
今夜泊まるのは乳頭温泉郷から10分ほど戻った高原温泉地域にある亀の井温泉ホテルだ。マイステイズイン系列のホテルだ。着いてみると、北海道大学御一行とか、何とか医科大学歓迎とか書いた幟が立っている。春休みでありスキーシーズンなので、スキー部が合宿に来ているようだ。ちょっと妙ざめの感じもあるが、さらに興醒めだったので、露天風呂が大雪の影響で使えなくなっているとのこと。残念。でも、内湯もひろくで、ガラス張りなので周りの景色がよく見えたし、食事もそれなりに良かったので、よしとしよう。

部屋の窓からは、秋田駒ケ岳がよく見える。雪化粧して美しい山だ。近くを探索してみたが、雪深い景色と冷たい空気が気持ちいい。マイナス2度と云ったところ。
夜テレビ会議をしたのだが、Wifiのスピードは支障のないスピードが出ていて、問題なし。
翌朝は、ゆっくりと朝食をとり、その後、朝風呂。さすがに既に出かけた人が多く、大浴場には2人しかおらず、ゆっくりすることができた。


荷物をホテルに預け、身軽になって散策。アルパこまくさという公営の温泉に向かう。広々とした駐車場があったが、車は数台。土日は混むのだろう。入湯料550円を支払い温泉へ。ここでも、露天風呂は使えないという。ここは冬はお湯が冷えてしまって使えないようだ。温泉には、1人しか入っておらず、ここでもゆったりすることができた。湯の花が浮かんでいて効果のありそうな温泉だ。露天風呂への扉は閉まっていたが、窓は、足元まである広い窓で、そのロックを外せば露天風呂に行くことができたので、行ってみた。確かに30度ないような感じで冷たい。これでは入れない。でも景色は最高だ。左には田沢湖スキー場が遠くに見え、右手には田沢湖が見える。これで湯船に入れたら最高なんだが。温泉を単横したので昼食をと思ったが、朝ごはんをたっぷり食べたので、お腹は空いていない。宿に戻って、バスで田沢湖に行くことにした。

田沢湖は、駅より遠くにあるのだが、バスは田沢湖によってから駅へと向かうようになっている。



平日だけに観光客も少なく閑散としており、田沢湖も静まり返っている。少し周囲を歩いてみる。歩行者は私だけだ。湖畔の県立の自然公園が左手に見えてきた。雪で覆われており、中に入るのは少し躊躇したが、トライしてみた。さすがに足を取られる。固まっている部分とそうでない部分があるのは当然だが、歩き方も重要だ。
片足に体重がかかりすぎないように、小股で歩くと比較的雪に足がはまり込むことが少ない。50メートルほど歩くのに、ずいぶん時間がかかった。しかし、その甲斐あって、誰の踏み跡もない雪原に到着。雪原というほど広くはないのだが、雪に覆われた広い場所を見ると雪原と言いたくなる。雪景色を堪能し、バス停に戻る。バス停は、田沢湖テラスというレストランと土産物屋が併設されたドライブインのような施設だ。お腹も空いてきたので、レストランに入る。午後2時半でオーダーストップだったがギリギリ間に合った。広いレストランには私を含めて3組の客しかいない。稲庭うどん鍋という料理を注文。田沢湖を眺めながら食す。なかなか美味しい。




バスの時間まで少しあったので、土産物屋をぶらつく。土日は賑わうと思うが、今日は閑散としている。
バスがやってきた。座ることはできたが、それなりに人は乗っている。田沢湖駅到着。駅舎の2階には、田沢湖近辺の遺跡を紹介した展示コーナーがある。1階には待合室と小さなコンビニがあり、待ち時間をコンビニのコーヒーを飲んで過ごす。
2日間という短い期間ではあったが、雪を十分に堪能した旅となった。

雪に覆われたバス停

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